アラノンには、私達一人一人の回復の指針である「12のステップ」があります。また各グループが目的と一体性からそれないように「12の伝統」があり、アラノンの本質に沿ったサービス活動によって全体が保たれるために「12のコンセプト」があります。これらはAA(アルコホーリクス・アノニマス)で生み出され、先行く人々から手渡された生きた知恵の所産であり、私たちは「三つの遺産」と呼んで尊重しています。
グループに提案された序文
アラノン家族グループは、アルコール依存症者を家族や友人に持ち、共通の問題を解決するために、お互いの経験と希望と力を分かち合う人達の集まりである。
アルコール依存症は家族全体に影響を及ぼす病気であり、私達自身の態度を変えることが、アルコール依存症者の回復を促すと信じている。
アラノンメンバーになるための唯一の条件は、家族や友人の中に、お酒の問題を持った人がいるということだけである。会費も月謝もいらない。アラノンは自分達の自由な献金によって自立している。
アラノンはいかなる宗教、宗派、政党、組織または制度にも縛られない。またいかなる論争にも、それが支持、反対、いずれの立場からのものでも参加しない。
アラノンの目的は、アルコール依存症者の家族を助けることである。私達は12のステップを実践し続けることによってのみ、同じ問題を持った人を慰め理解し、さらにアルコール依存症者の助けとなることができるのだ。
12のステップ
これらのステップは、AAメンバーと同じく、依存症者の家族や友人にとっても、生き方となりうる。
| 1. | 私達はアルコールに対して無力であり、生きていくことがどうにもならなくなったことを認めた。 |
|---|---|
| 2. | 私達は自分より偉大な力が、私達を正気に戻してくれると信じるようになった。 |
| 3. | 私達の意志と生命の方向を変え、自分で理解している神、ハイヤーパワーの配慮の下に置く決心をした。 |
| 4. | 探し求め、恐れることなく、生きてきたことの棚卸表を作った。 |
| 5. | 神に対し、自分自身に対し、いま一人の人間に対し、自分の誤りの正確な本質を認めた。 |
| 6. | これらの性格上の欠点をすべて取り除くことを、神にゆだねる心の準備が完全にできた。 |
| 7. | 自分の短所を変えて下さい、と謙虚に神に求めた。 |
| 8. | 私達が傷つけたすべての人の表を作り、そのすべての人達に埋め合わせをする気持ちになった。 |
| 9. | その人達、または他の人々を傷つけない限り、機会あるたびに直接埋め合わせをした |
| 10. | 自分の生き方の棚卸を実行し続け、誤った時はただちに認めた。 |
| 11. | 自分で理解している神との意識的触れ合いを深めるために、神の意志を知り、それだけを行っていく力を祈りと黙想によって求めた。 |
| 12. | これらのステップを経た結果、霊的に目覚め、この話を他の人達に伝え、また自分のあらゆることに、この原理を実践するように努力した。 |
12の伝統
私達のグループの経験では、アラノングループの一体性はこれらの伝統に忠実であることによると提議している。
| 1. | 第一にすべきは共同の善である。多数の個々の成長は一体性にかかっている。 |
|---|---|
| 2. | 私達のグループの目的のための権威は唯一つ、グループの意識の中に自分を現わされる、愛なる神である。私達のリーダーというのは、支配する者ではなく、奉仕の任務をゆだねられた人にすぎない。 |
| 3. | アルコール依存症者の関係者が相互援助のために集まる時、グループとして他の団体、組織に合同しないという条件のもとに自分達自身をアラノン家族グループと呼ぶことができる。メンバーであるために要求される唯一のことは、関係者または友達の中にアルコール依存症の問題を抱えた人がいるということだけである。 |
| 4. | 各グループは完全に自律的でなければならない。但し、他のグループ又はアラノン全体、またAA全体に影響を及ぼす事柄においては、この限りではない。 |
| 5. | それぞれのアラノングループの目的は唯一つ、アルコール依存症者の家族を手助けすることである。私達はAAの12のステップを私達自身が実践することで、またアルコール依存症者の家族を温かく迎え、勇気づけ理解し、なぐさめを与えることによって行なうのである。 |
| 6. | アラノングループは、いかなる関係でも施設や外部の企業に対し、裏書きや融資やアラノンの名前を貸すことをしてはならない。金銭や所有権や名声の問題が、私達を第一の霊的な目的からそれさせる恐れがあるからである。私達はAAとは別の共同体であるが、常にAAと協力するものである。 |
| 7. | すべてのアラノングループは外部からの寄付を辞退して、自立しなければならない。 |
| 8. | アラノンの12番目のステップの仕事は、どこまでも非職業的でなければならない。しかし、私達のサービスオフィス(GSO)では専従の職員を置くことができる。 |
| 9. | このようなアラノングループは決して組織化されてはならない。しかし、私達が奉仕する人々に対して責任を取るものとして、サービスの機関または委員会をつくることができる。 |
| 10. | アラノングループは外部の問題には意見を持たない。したがって、アラノンの名は公の論争で引き合いに出されるべきではない。 |
| 11. | 私達の広報活動は奨励することよりも、引きつける魅力に基づく。新聞、ラジオ、テレビ、そして映画の分野で、私達はいつも個人名を伏せるべきである。私達はすべてのAAメンバーのアノニミティ(無名)を細心の注意をもって守らなければならない。 |
| 12. | アノニミティは私達の伝統すべての霊的基礎をなす。それは各個人よりもアラノングループの原理が優先すべきことを、いつも私達に思い起こさせるものである。 |
12のコンセプト
アラノンのコンセプトは、過去の貴重な経験とその経験から引き出された教訓が、決して忘れ去られたり失われたりすることのないように、私達のサービス機構に関する“なぜ”を書き記している。
| 1. | アラノン・ワールド・サービスに対する最終的責任と権威はアラノングループにある。 |
|---|---|
| 2. | アラノン家族グループは、自分達のコンファレンス(国内会議)と、そのサービス機関に完全なる行政管理と運営の権威をゆだねる。 |
| 3. | 決定権は効果的なリーダーシップを可能にする。 |
| 4. | 参加することが調和への鍵である。 |
| 5. | 請願権と訴える権利は、少数意見を保護し、その人達の意見が聴かれることを保証する。 |
| 6. | コンファレンス(国内会議)は、行政面での基本的責任はボード(理事会)にあることを認める。 |
| 7. | ボード(理事会)は法的な権限を有する。一方、コンファレンス(国内会議)の権限は伝統的である。 |
| 8. | ボード(理事会)はアラノン本部の日常の運営に関する権限をエグゼクティブ・コミティ(諮問委員会)にゆだねる。 |
| 9. | どんなサービスのレベルにおいても人としての良いリーダーシップが必要である。ワールド・サービスのレベルでは、ボード(理事会)が首位のリーダーシップをとる。 |
| 10. | サービスにおける責任は、注意深く定められたサービスの権威によって好ましい状態に保たれる。二つの権威による運営は避ける。 |
| 11. | WSO(ワールド・サービス・オフィス)はスタンディング・コミティ(各委員会)と、エグゼクティブ(行政担当者)とスタッフ(職員)によって構成される。 |
| 12. | アラノン・ワールド・サービスの霊的基礎は、会議の憲章12条の一般的な保証(1−5)の中に表されている。 |
| 1. | コンファレンスの公正な財政の原則は、運営に必要な財源とそれに伴う十分な備蓄である。 |
|---|---|
| 2. | コンファレンス・メンバーは誰一人として他のメンバーに対して、公認されていない権威をもたない。 |
| 3. | あらゆる決定は討論と投票によって、そして可能な限り実質的満場一致をもってなされる。 |
| 4. | コンファレンスのどんな議決も個人を罰したりはしないし、また公の論争をあおり立てたりもしない。 |
| 5. | コンファレンスはアラノンに奉仕をするが、決して統治するような行動はとらない。そしてその奉仕するアラノン家族グループ共同体のように、思想、行動において常に民主的であり続ける。 |
